ありもしないプロ野球

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2039年 ドラフト評価 多笠原コブラーズ

 

 

 

高評価ポイント

チームの穴をピンポイントに埋めた。補強の意図が明確だったドラフト。指名した選手が社会人選手4名の大学生5名。12球団で唯一高校生を獲得しなかった。今後の育成よりも、今年なんとしても優勝するという意気込みがうかがえる。手薄だったリリーフ陣、ポスト堂島公也を確実に獲得し、4年ぶりのリーグ優勝を狙う形が整った。

 

批判ポイント

あまりにも左投げの投手が少ない。チーム全体でもサウスポーの投手が4人しかいない。それにも関わらず今回のドラフトで指名した投手は全員右投げ。よりバランスの悪い投手陣となってしまった。また外野手も主力レベルの選手は軒並み左打者で、今回獲得した外野手の生方佑貴(津山大)も左打者。選手個々のレベルが高いにも関わらずリーグ優勝に届かないのは、バランスの悪さにあるのではないだろうか。

 

 

即戦力

1位の荻島剛至(樋本生命)は完成度の高いフォームから150キロを超えるストレートを投げる社会人ナンバーワンリリーフ。球威のあるストレートで相手を圧倒し、縦に落ちるカーブで三振を量産。ピンチの場面でも動じることなく、いつも通りのピッチングができる。浦須松憲夫(現愛知)のように飼い殺しにならない様、将来の9回を任せられる投手に育てたい。5位の澤崎昭仁(NS西日本)は、昨年指名漏れを経験した不屈の遊撃手。名門チームを渡り歩き、いづれのチームでもキャプテンを務めてきた。強豪チームでキャプテンシーを発揮できたのは圧倒的な野球センスから。咄嗟の判断力、ここぞという場面での勝負強さ。能力の高さは誰もが認める所だったが、タイミングに恵まれなかった。友渕城宏弥(現北海道)の移籍によってショートのレギュラーが空いたことで獲得に至った。1年目からレギュラーとしての起用が義務と化している選手。6位の亀谷一隆(赤壁商事)は社会人の日本代表でクリーンアップを務めたスラッガー。大学までは攻撃的なショートだったが、打撃に重きを置くことで才能が開花。思い切りのいいフルスイングは相手投手の不安や恐怖をあおる。広角に長打を放つことができるので、1年目からクリーンアップを任せる様が想像できる選手。7位の河嶋正恭(NS西日本)は、社会人屈指の技巧派右腕。右バッターに対するスライダー、左バッターへのシンカーで空振りを量産。チェンジアップでタイミングを外しながら、時折投げるストレートに振り遅れる。高商大時代もエースとして大阪六大学リーグでは投手のベストナインNS西日本に入社してからもエースとしてチームを引っ張る。都市対抗では先発リリーフに大車輪の活躍。プロでも先発リリーフ両方こなす便利屋としての起用が期待される。

 

 

将来有望

平良木紀一郎(桑島大学)は、2年生ながらチームのエースとして上級生相手に力投。4年生になってからは東都大リーグを代表するエースとして君臨。ノビのあるストレートで振り遅れを誘い、釣り球でも空振りを奪うことができる。ストレートと腕の振りがあまり変わらないカーブで相手打者を惑わし、本来のバッティングをさせない。強打者に対しても立ち向かう強気の姿勢は非常にプロ向き。1年目からローテ入りもできそうだが、先発ローテとして数年間投げ続けるためにも、まずはプロの水に慣れたい。3位の生方は今年の大学野球を代表する外野手。守っては自慢の脚力から圧倒的な守備範囲でショートフライも捕ってしまう勢い。打ってはシュアなバッティングでチームではポイントゲッターとして、大学日本代表ではチャンスメイカーとして活躍。まだまだ非力だがバットコントロールは確かなものがあるので、しばらくはパワーをつけて1軍に合流したい。4位の古田雄介(近西大学)は、攻守ともに堅実な自己犠牲タイプの選手。自慢の脚力でチャンスメイカーとしての活躍も期待でき、右打ちやバントなどの次へつなぐバッティングの技術も高い。繊細で穏やかな性格から、1軍で使うにはまだもろい印象を受ける。まずはプロの世界に慣れて、そこから1軍でのプレーを期待したい。8位の薩見克司(昌賀工業大学)は、守備に定評のあるキャッチャー。捕ってから投げるまでの動きに無駄が無くスムーズ。全国レベルの韋駄天でなければ確実に盗塁を阻止する様は仕事人。また落差の大きいフォークを無死三塁の場面で投げさせる度胸がある。絶対に後ろにそらさない体で止める技術への自信からくる度胸だろう。打撃はプロのレベルには到達していないので、まずは打撃を磨きたい。9位の込山宗一(浜川商工大学)は、U-22で不動の三塁手を務めた選手。積極的な攻めのプレースタイル。己のプレーでチームを鼓舞する力がある。ゆえにまだまだ打撃も守備も粗い部分が目立つ。高校、大学ともに、「入部当初から大きく成長した選手」に監督が込山の名前を挙げている。ひたむきに練習し、貪欲に技術を学ぶ姿勢を浜川商工大の監督は「ハイエナの様」と称する。ハングリーな姿勢でもっと大きく成長していきたい。